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私の恩師 2. Atelier Soin K先生

ACODECOで修了証を頂いたころ、主宰のF先生の横浜でのレッスンが終了することになりました。

勿論寂しい気持ちはありましたが、「修了証を頂いたのを機に別のお教室にも行ってみようかな」という気持ちが自然に湧いてきました。

「カルトナージュが好き」という気持ちは相変わらず強かったのですが、カルトナージュでまた別な環境に身を置いて「好き」以上のステージに移りたくなったのです。

格好を付けて言えば「武者修行の旅」に出たくなったと言いましょうか・・。




ビジャー先生の本の数々

そして「入門」を決めたのは日本におけるカルトナージュのパイオニア・ビジャー香代子先生主宰のアトリエカルトナージュでした。








アトリエカルトナージュの「サティフィカコース」は、「プルミエ(初級)」「ドゥゼーム(中級)」「トワゼーム(上級)」の3つのプログラムがありますが、プルミエとドゥゼームは認定講師から受講しトワゼームはビジャー先生から受講することを当時は基本としていました。(現在は全て認定講師から受講できます)

私は横浜在住なので神奈川県内の認定講師の先生を探し、Atlier Soin(アトリエ ソワン)のK先生のアトリエに通うことになりました。



当時の私は「カルトナージュがもっと上手になりたい」「成長したい」という気持ちに満ち溢れていました。

嬉しいことにそんな私の気持ちをK先生はしっかりと受け止めて下さいました。

そして今でもはっきりと私の中に刻まれている言葉を仰って下さったのです。

「私の持っているカルトナージュの知識、技術は全てお伝えします」!

この言葉を私は一生忘れないと思います。当時の私にとってこれ以上有難い言葉はありませんでしたから。

そして月に数度Atlier Soinに通う日々が続きました。



サティフィカ・プルミエとドゥゼームの資料。K先生のアドバイスがきっしり詰まっています。

K先生はレッスンで各課題の製作過程のサンプルを細かく作られていて、毎回丁寧に課題作品の構造や製作手順の説明をわかりやすくして下さり、レッスンが終了すると次回のレッスンの課題の説明をまた丁寧にして下さいます。

またK先生のレッスンは「如何にすれば作品をきれいに仕上げられるか」というポイントが満載でした。

当時のレッスン資料のプリントにはそんなポイントのメモがびっしりと書かれていて今も大切な私の宝物です。






私が今でも作品を作るときに大切にしている「丁寧さ」「細部の美しさ」はK先生から学んだものです。



当時K先生にご指導を頂いて作った課題作品は今見ても信じられないくらいきれいに仕上がっています。

勿論当時の私がそんな実力があった筈もありません。

講師の立場になった今ははっきりと言えるのですが、如何にK先生が細やかな指導をして下さっていたか、生徒の作る様子をしっかりとご覧になっていたかがわかります。

同時に指導なさっている何人もの生徒がいる中でそれが如何にすごいことか今も感嘆しています。


この作品は当時ご指導を頂いて作った課題「デスクマット」と「ブックスタイルの手紙入れ」です。


モリスの壁紙を使った紙ベースの課題作品





角の美しい処理もK先生直伝です。

布や紙を貼れたパーツは必ず一度丁寧にプレスする手間を惜しまないK先生の姿勢にいつも感動していました。

私もK先生に教えて頂いたことをレッスンで生徒様にしっかりお伝えしています。








この作品も当時作った課題作品・「鏡付きの箱」です。本体が斜めになっていて、蓋上には窓の装飾、内側の仕切りが二つ交差しており蓋裏には鏡がついているというなかなか難しい課題です。


この作品もK先生のご指導の結晶のようにきっちりと仕上がっています。

隅々まで丁寧に・・今見直してもここまで丁寧にご指導頂いたことに胸が熱くなります。






そして横から見てもこの通り。今作り直したらこんなにきれいに出来るだろうか・・と不安になるくらいきっちりと出来ています。






こちらも当時作った課題「丸箱」です。爪掛けタイプなので本体と蓋がきれいに揃わないと美しくありません。

K先生のご指導のおかげでぴったりと揃って仕上がっています!

そして蓋の装飾に使った、絵を布にプリントして使うテクニックもK先生から教わったものです。これ以来この方法は私の定番となりました。







こちらも思い出深い作品です。

課題の「ダストボックス」。

自分で曲線を描いてカルトンもカットしてレッスンに臨まなければならなかったのですが、まだ未熟だった私はきれいに曲線がカットできず作品は不本意な出来になってしまいました。

ここで発奮した私は曲線のカットを死ぬ気で猛練習!

もう一つこの作品を完成させて次回レッスンの時にK先生に見て頂きお褒めの言葉を頂きました!





サティフィカコースは柄紙やスキバルを使った紙ベースの課題がとても多いのですがきれいな角処理の方法を教わったお陰で今も作品作りの助けになっています。

後に自分で同じ壁紙とスキバルでシリーズ化して作ることになる作品たちも。

「書見台」「ポシェットデッサン」「ボワットジグザグ」「プラトー」


今ではこのようにシリーズ化。



そのほかにも思い出の課題作品が沢山・・。


課題の「プティサック」

課題の「CDケース」





こうして当時の作品たちを見るたびにK先生への感謝の気持ちが溢れてきます。

今でも自分のレッスンの時に頭の中にあるのはK先生の講師としての真摯な姿でありK先生はこれからも私の目標であり続けるでしょう。



そんな満たされた日々にもまた終わりがやって来ました。ドゥゼームの課題まで全て終了し、私はアトリエカルトナージュのビジャー先生のアトリエでトワゼームを受講することになったのです。

寂しい気持ちと少しの不安を胸に笑顔で見送って下さったK先生のAtlier Soinを後にしました。



最後にK先生のオリジナルの作品をご紹介します。

この作品は先生の展示会に伺ったときに購入させて頂いたものです。

可愛らしいキルト作品が窓から覗く素敵な作品です。

惚れ惚れするくらい隅々まできれいに仕上げられています♥


© Atlier Soin

© Atlier Soin


© Atlier Soin


















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