top of page

鳥獣戯画の譜面ケース


先日箏の爪入れのリメイク作品をご紹介しましたが、お揃いで譜面ケースも作ってみました。

一般的にB5サイズの譜面を納める「譜面挟み」と言われているもので、綿を入れて布を貼った2枚の表紙をゴムで繋いで反対側をゴムで留めるというシンプルな構造のものです。

厚紙に生地を貼って作るのでまさにカルトナージュの手法です。

お店で売られているものは華やかな和の生地が使われています。





今回は一般的なものとは趣向を変えて、爪入れと同じ墨黒の麻生地にシルバーの糸で鳥獣戯画のミシン刺繍をしたものを使いました。

それぞれ独立した刺繍なので編集して配置を考えました。

表側は秋草と弓を射る兎。














裏側は気炎を吐く(?)蛙。

絵巻物のように動物が沢山描かれていなくても存在感がありますね。



















このように中央を平ゴムで繋いでいます。

市販のものはゴムは表側に切り込みを入れて貫通させて裏で留められていますが、今回は薄手の生地を使って綿も入っているので表に切り込みを入れる方法は適さないため、貫通させずに裏でしっかりゴムを留めました。

平ゴムは通常普通の白いものが使われていますが、今回は刺繍の糸に合わせてシルバーの平ゴムを使ってみました。

内側は通常、紙を一枚直貼りするだけの仕上げですが、今回は強度のこともありケント紙に柄紙を貼ってから内側に貼りました。かなり堅牢になっています。







譜面を挟んで横から見るとこのような感じです。

実にシンプルですが中央がゴムなので厚みに沿って伸びるので結構使いやすいんです。







今回一番悩んだのがこの部分でした。

通常の作りではゴムに通した笹爪をゴムの輪に引っ掛けて留めるようになっていますが、生地に切り込みを入れたくないのでどうしようかと思いました。

考えた末、カルトナージュで使う割りピン式の小さなツマミを付けてゴムを留めることにしました。

全体の雰囲気を壊さず何とか落ち着きました・・。












いろいろ改善点はありそうですがひとまず完成してホッとしました。

譜面ケースはこのほか、茶道の数寄屋袋と同じ構造のものも広く使われているのでこのタイプも作ってみたいです。

現在もお箏まわりで作りたいものをいくつか考え中です。



先日の爪ケースと一緒に撮影してみました。

鳥獣戯画の刺繍データは大きめなので模様まではお揃いにはなりませんでしたがセットで使えるので嬉しいです♡







Comments


bottom of page