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作品のできるまで4 「布を貼る②」


キャビネットに布が貼れて今度は屏風に布を貼るところに来ました。

三曲にしたので中央の巾広の面に織物の中央部分の花が密なところを貼り、左右は織物の両端の無地場の多いところを貼ることにしました。柄合わせもするので生地は残り少なくもう失敗は許されません。

布をカットし裏打ちもしてからカルトンに張り、きれいに貼れたな、と思った瞬間一つのことに気付きました。花の模様のない地の部分の端に白い点が。

それはマーガレットの花びらの端が見えているのですが、中央から左右に繋がる漆黒の地の部分に余計な白い「点」がぽつりと見えることになります。


実際の画像ではありませんが完成品に白い点を加えて再現してみました。

丸で囲んでいる部分ですが、白い点は実際はもう少し小さかったかも知れません。

中央と向かって右の面は完全に柄合わせをしていますが、左側は実は柄合わせはしておらず、自然に馴染むように柄を合わせてあります。

しかしどう見てもその白い花びらの「点」は唐突で調和を乱しているように見えます。

自分にとってはここは黒一色でなければならないところです。

(考えようによってはどうでもいいポイントののかも知れませんが・・)



いろいろ考えた挙句、諦めてこのままで進めるか、両端の布を少し剥がしてカルトンを数ミリカットするかのどちらかしかありませんでした。着色してカバーすることも頭をよぎりましたが、綿や麻などとは違い光沢のあるシルクなので黒いペンや絵の具で白い点の上から着色したとしてもかえって不自然に見えてしまいます。

そして結局中央のカルトンの両端を5mm程度カットすることに。

この時はさすがに精神的に追い込まれました。ここで失敗すると生地はもう替えがないのです。

5mmのラインを丁寧に丁寧にカットしていきました。どうかうまくいきますように、と祈る気持ちでした。肝を冷やすとはこのことだと実感した瞬間です。

何とかカットに成功し布もきれいに貼り直せた時は本当にホッとして力が抜けました。






普段の生活では結構いい加減なところがあるのに、ことカルトナージュになると完璧を求める傾向にある私なのですがそれが良いのか悪いのか。

とにかくこういうことを繰り返していると心身ともに本当に消耗してしまいます。

次回は使った金具や小物類について。



次回に続きます。


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